ニシローランドゴリラのモモコ
赤ちゃん出産 母子ともに健康

24日午後6時すぎ、上野動物園で

 恩賜上野動物園では、妊娠が確認されていたニシローランドゴリラのモモコが、24日午後6時すぎに無事、赤ちゃんを出産したと発表した。同園では2009年以来、3年5か月ぶりのニシローランドゴリラの出産となる

出産後、赤ちゃんを抱きかかえるモモコの写真▲出産後、赤ちゃんを抱きかかえるモモコ(上野動物園提供)

 母親のモモコはスペイン生まれの29歳。1990年に千葉市動物公園に来園し、99年に上野動物園へ。2000年には第1子となるモモタロウ(オス)を出産、09年に第2子のコモモ(メス)を出産していた。父親のハオコはオランダ生まれの19歳で、07年から上野動物園で飼育されていた。

 同園によると、モモコは24日午後6時8分頃、群れの仲間が見守る中、1頭の赤ちゃんを出産。出産後はすぐに赤ちゃんを抱き、世話を始めたという。翌25日朝には授乳も確認し、モモコ、赤ちゃんともに健康という。

 ニシローランドゴリラは、コンゴ、ガボン、カメルーン等の熱帯林に生息。体色は黒色が基本だが、褐色や灰色がかっていることが多く、オスは頭の毛が赤茶色の個体が多い。西アフリカで20万頭以下が生息していると推測されているが、環境破壊、病気、狩猟で減少の危機にさらされている。メスはおよそ7歳で性成熟し、野生での初産は10歳前後が普通。出産間隔は4年で、寿命は40~50年、生涯に2~6頭を出産するとされている。