ラジオで松戸を元気に

ネットラジオ「ポワロ」配信中

 松戸の情報をネットで配信しているポッドキャストラジオ「松戸・ラジオポワロ」。週1回の配信で、今週45回目を迎えた。パーソナリティの上條榮子さん(47)と、かっちゃん(47)の中部小同級生コンビが、伊勢丹前の同社スタジオから楽しい会話と松戸の情報を届けている。松戸にコミュニティFMを開設するのが目標で、ネットでの配信はその先駆けだという。

7641 1▲パーソナリティを務める上條榮子さん

将来はコミュニティFMに

 ポワロは、フランス語でネギという意味。松戸と言えば? の問いに、矢切ねぎという答えが一番多かったために、この名前にしたという。

 1回の配信は22分から25分程度。話題の中心は、イベントの情報や、おいしいお店の話など。最近では市の70周年記念で行われた元宇宙飛行士・山崎直子さんの講演会や、矢切にオープンした観光案内所について話した。松戸商工会議所前にある観光案内所「松戸探検隊 ひみつ堂」からは「中継」を試みたこともある。

 運営しているのは、株式会社エフエム松戸。同社の入るビルのオーナーでもある鈴木麻里子さんが社長で、上條さんと上條さんの夫の寺田一彦さん(47)が社員。ほかに4人のスタッフがいるが、かっちゃんをはじめ、みなボランティアで参加している。

「ポワロ」を運営するスタッフのみなさんの写真▲「ポワロ」を運営するスタッフのみなさん

 上條さんは友人のタレントの手伝いで、熱海や伊勢原市などのコミュニティFMの番組でパーソナリティを務めたことがある。いつも東京のスタジオで録音していたが、伊勢原市のイベントに参加した時に、多くのリスナーが駆け付けてくれて、こんなに聴いてもらっているのか、と感動したという。その時から、松戸にもコミュニティFMがあったら、という夢がふくらんでいった。

 「正直に言って、松戸があまり好きではなかった。旅行に行った時も、出身地を聞かれると『東京のほう』と答えていた。松戸には、もっと元気のある素敵な町になってほしい。もっと松戸のことを知って、出身地を聞かれても胸を張って答えられるようになりたい。番組では、ダサくてつまらない松戸ではなくて、ダサおもしろい松戸として話しています。若い人たちにも、もっと松戸に関心を持ってほしい」。

 ポワロの配信が始まったのは、東日本大震災の直後から。寺田さんは会社の登記に行くために電車に乗っていた時に震災に遭った。震災と開局は直接の関係はない。しかし、コミュティFMにはもともと防災の時に貴重な情報を市民に知らせるという役割も期待されている。

7641 3▲「ポワロ」の収録の様子

 FM放送のための電波の認可がまだ下りていないため、ネットでの配信を先行して始めたが、最近では民放やNHKも「ラジコ」や「らじるらじる」で放送をネット配信している。このまま認可が下りなければ、ネットだけで配信を続けるという考え方もあるが、「防災」という側面からも、FM局の開設を目指すという。電波で放送する場合は、放送時間も番組も大幅に増える予定だという。

 「松戸・ラジオポワロ」のアドレスは、http://www.voiceblog.jp/radiopoireau/

 松戸よみうりのホームページにもリンクあり。