松戸市の地域情報を中心に、グルメ、イベント、おすすめスポットなど有益情報をお届けする、地域コミュニティ新聞「松戸よみうり」の第728号です。

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政策実現担えるか

新設の政策推進研究室 高橋亮平室長に聞く

政策実現について語る高橋亮平室長の写真 ▲政策実現について語る高橋亮平室長

先月1日付けで松戸市に新設された政策推進研究室。室長には、前市川市議の高橋亮平氏(34)を起用し、松戸市総合計画後期計画、実施計画の策定、本郷谷健次市長が6月の市長選で掲げたマニフェストの実現に向け、関係部局とプロジェクトチームを立ち上げ、協議を進めている。同研究室設置の目的や果たす役割、室長に就任した経緯や思いなどについて、高橋室長に話を聞いた。

【竹中 景太】

 

本郷谷市長の55項目にわたるマニフェストの中に、「市政戦略局の設置など、中期計画を実行するのに最も適した組織へと改編する」とあり、その第一歩として、市のシンクタンクという位置づけで立ち上げられたのが、同研究室だという。

「地方分権が進み、地方自治体の役割や責任が大きくなっている。自分たちで解決していかなくてはいけない課題、問題が多くでき、そのための戦略、政策が必要となってくる」とし、その推進体制の一翼を担うのが同研究室になると高橋氏は話す。

高橋氏は、2003年から市川市議をつとめ、昨年の市川市長選に出馬したほか、民間シンクタンク「東京財団」の元研究員という経歴を持つ。6月の松戸市長選では、本郷谷市長の選挙戦に同志として応援し、マニフェスト作成にも携わった。

「本郷谷市長とは、市民による非営利セクターのまちづくりシンクタンクのようなものを立ち上げられないか、と呼びかけ一緒に活動してきた経緯や、地方自治体のあり方など一致する思いがあり、選挙戦に協力した。正直、市川市長選や生まれ育った市川への思いもあるが、日本の社会をこのまま放っておいたら、早ければ3年で破綻、沈没する。その時に唯一助かる地方自治体、モデルとなる地方自治体をつくり、全国に広げる必要があり、これまで培ってきた経験と能力を生かせるチャンスをもらえるのなら、と室長を引き受けた」。

そんな高橋氏は、松戸市政をどう見ているのか。「能力のある職員がいて、全国でも先端をいく行政の部分もある。ただ広報が下手で、いい政策をしていてもそれを表現できていないと思う。もっと表に出ていき、地方公務員ってカッコいいんじゃない、と言われる存在に。本当の意味での市民が主役のまちづくりの実現には、ともに汗を流していかなければならず、そうした信頼を得ることも重要」とし、自身も積極的に表に出ていき、松戸市をPRしていきたいと話す。

室長の任期は来年3月31日までだが、高橋氏は「それまでに、市総合計画の実施計画の策定、来年度の予算編成などである一定の成果をあげなくてならないと考えている。ただ、出来うるなら3年ぐらいはやらせてもらいたい」。

 

難航必至のマニフェスト実現

同研究室ではすでに、関係部局と庁内でプロジェクトチーム「策定事務局会議」を立ち上げ、市総合計画をどう策定していくか、市の財政状況と本郷谷市長のマニフェストの整合性をどうとっていくか、など検討を進めているという。

マニフェストには、市立病院の問題や、市議会議員の大幅削減(前号でお伝えしたとおり、9月議会で2議席のみ削減する議員提出議案が出され可決している)なども含まれ、難航が予想されるが、高橋氏は「市総合計画の実施計画にはマニフェストの目的を達成する政策すべてを入れたい」と意気込む。

また、先日閉会した市議会9月定例会では、高橋氏が市川市議選の際に出したマニフェストと本郷谷市長のマニフェストが酷似していることや、高橋氏の室長就任への経緯やその待遇(月額約80万円など)をめぐって、多くの市議から質問があがり、一般紙でも一部報道された。その点について高橋氏は「本郷谷市長の選挙スタッフとして活動、または6月の市長選で選挙スタッフだった、と報道されたが、選挙スタッフではなく、あくまで同志として本郷谷市長を応援した。マニフェストについても、本郷谷市長だからこその政策もある。(待遇については)その分働くので見てもらいたい。松戸市を日本一のまちにしますよ」と話していた。

訂 正

前号1面の記事中「11月22日投開票の市議選」とあったのは、「11月21日投開票の市議選」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。

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「T型フォード」動く

ガレージ ユアサ 湯浅清さん修理成功

「松戸まつり」パレード参加へ

「T型フォード」を修理する湯浅清さんの写真 ▲「T型フォード」を修理する湯浅清さん

市川市にある千葉県立現代産業科学館の所蔵で、高塚新田にある2ガレージユアサの湯浅清さん(56)が修理していた1919年製の「T型フォード」のエンジンが蘇った。前号の記事では、「イグニッションコイルなど、アメリカでないと調達できない部品があり、完全に動くようになるのはまだ難しい状況」とお伝えしたが、湯浅さんが部品も修理。「修理屋の底力」を見せた。

「T型フォード」は来月2日、3日の両日開催される「松戸まつり」の「第9回まつどクラシックカーフェスティバル」の中で展示されるが、3日午後2時から3時まで行われるクラシックカーのパレードにも参加する方向で準備が進められている。どのくらいの距離を走ることができるかは分からないため、パレードの場所によっては、人が後ろから押す形をとるという。

同館には2台の「T型フォード」があり、1台は同館に展示中で、動かない。湯浅さんのところで修理している1台は、平成11年度までは動いていたが、その後動かなくなった。昨年、同フェスティバルに展示するために貸し出された際は、展示するために湯浅さんが車体にみがきをかけた。今年は同館の依頼を受けて、エンジンや駆動系などの修理を行っていた。

 

【戸田 照朗】

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謎の「幸谷城跡」に光

「関さんの森」の発掘調査で見学会

出土した陶磁器、土器、古銭、弾丸などを見る参加者の写真 ▲出土した陶磁器、土器、古銭、弾丸などを見る参加者

幸谷の「関さんの森」の新設市道建設に伴い進められている埋蔵文化財の調査で、18日に市民を対象とした現地見学会が行われた。7月15日に始まった発掘調査は、来年の夏まで、約1年間行われる。

調査が行われているのは、「子どもの遊び場」と呼ばれているグラウンドの約半分。戦国時代の終わりから江戸時代初期にかけての遺跡で、道路状遺構1か所、地下式抗2基、井戸跡1基、溝状遺構2基、方形土抗8基、土抗、ピット(柱跡)などの遺構のほかに、陶磁器や土器、古銭、鉄砲の弾丸などの遺物が発見されている。

調査対象地は戦国時代の城跡といわれている「幸谷城跡」の範囲の中に位置している。「幸谷城跡」はこれまで本格的な調査が行われたことがなく、その実態は不明。今回の調査で初めて中世の遺構や遺物が発見されたことで、これらがどう幸谷城跡に関係しているのか、今後の調査・研究が注目されるという。

道路状遺構は、北側が調査区域外となるため、その規模は不明だが、広い部分は幅10m以上になる。福昌寺の方向へ真っ直ぐ伸びているという。福昌寺は秘仏「黒観音」や「幸谷観音」で知られる。途中には「関さんの森」の熊野権現や、伝説の「斬られ地蔵」もあるが、福昌寺の先は断崖(斜面林)になっており、先に道が続いたとは考えにくい。どうして幅10m以上もの大きな道路が必要だったのか。近くを走る水戸街道や小金宿と関係があるのか、など興味は尽きない。

 

市の担当者から地下式抗(手前の穴)について説明を受ける参加者の写真 ▲市の担当者から地下式抗(手前の穴)について説明を受ける参加者。画面上部が道路状遺構

方形土抗は道路状遺構の内側の段に添うように3基、道路状遺構の中から1基、道路状遺構の外に4基見つかっている。道路状遺構の内側にあるものは約3〜3・5m×2mの方形、あるいは楕円形に近い形をしており、深さは約1m前後。そのうち1基の底面から約1mの円形の井戸跡が見つかっている。井戸跡は約2m掘り下げても、さらに深く続いている。底は泥状で、調査で中に入るとズブズブと足が埋まるという。道路状遺構の外側にある方形土抗は約3・8m×1・8m、小さいもので約1・5m×0・9mで、深さは約50 cm前後。1基からは炭が出てきており、何かを燃やした跡と思われる。いずれの方形土抗も用途は不明だが、ピット(柱跡)も複数見つかっていることから、道路の周りに建物が建っていた可能性もある。

 

「関さんの森」で行われている遺跡調査の全体図

地下式抗は、まず深い縦穴を掘り、そこから横に方形の地下室を掘った遺構(図参照)。全国の中世遺跡から発見されているが、千葉県はとりわけ集中して見つかっているという。用途には倉庫説、お墓説、宗教施設説など諸説がある謎の遺構だ。今回発見された2基はいずれも約2・5m×2mで深さは2m弱。地下室の天井は崩落しているので、大きな穴のように見えるが、壁面には道具を使って掘ったような跡が残っている。

今回調査したのは「子どもの遊び場」の半分で、今後残りの半分が調査される。また、道路建設予定地の北側は「熊ノ脇遺跡」という縄文時代の遺跡に一部属している。事前の試し掘り的発掘調査では縄文時代前期(約7000年前)の土器が出土しており、今後、縄文時代の遺構・遺物も発見される可能性がある。

※図は市教育委員会提供

 

 

 

【戸田 照朗】

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ゆめ半島 千葉国体

松戸開催迫る

ゆめ半島千葉国体出場選手の写真

開催中の「ゆめ半島千葉国体」では、あす27日から30日まで松戸競輪場で自転車競技(トラック・レース)が、来月2日から5日までは松戸運動公園体育館でフェンシングが開催される。

フェンシングの少年女子フルーレには8月22日号でお伝えしたとおり、県立松戸高校の西田弥生さん(3年)と岡田映子(えみこ)さん(同)が選手として、春日龍二教諭(49)が監督として出場する。また、成年女子のフルーレとエペには同校教諭で西田さんと岡田さんを指導する本間奈々絵さん(35)が選手兼監督として出場する。

成年男子フルーレ・サーブルには市職員の柳原宏昭さん(27)が出場する(フェンシングはいずれも団体戦のみ開催)。

柳原さんは、小学生からずっとやっているフルーレが得意種目だという。05年の岡山国体では準優勝。今年は昨年敗れている宮城、大分と1回戦からあたるため、1回戦がヤマになるという。「1回戦を突破できれば波に乗れると思う。声援でテンションが上がるタイプなので、みなさんの応援があるとうれしい。1試合1試合大切に頑張ります」。

自転車競技には、いずれも市職員の辻本翔太さん(24)と湯浅徹さん(23)が出場する。

辻本さんは、ポイント・レース、4Km団体追抜競走、ロード・レース(南房総市会場)に出場する。高校から始めた自転車競技では、大学で学生選手権などで優勝するなど活躍した。早朝の江戸川サイクリングロードや土日は松戸競輪場で汗を流している。「勝ちたい気持ちは誰にも負けません。全力で戦います」。

湯浅さんは、4Km速度競走、4Km団体追抜競走に出場する。高校で自転車競技を始め、大学、社会人と続けている。現在は土日に競輪場や平日の朝、夜には千葉ニュータウンで練習を続けている。「地元開催の地の利を活かしたい。声援を背に力を発揮できれば。優勝が目標。やれることはやってきた。レースは展開しだいだが、あとはやるだけ」。

※本間、柳原、辻本、湯浅各選手の写真は市広報担当室提供

 

【戸田 照朗】

自転車競技
フェンシング

競技日程

自転車競技は4Km団体追抜競走が28日10時20分に予選、30日10時から3・4位決定戦〜決勝。

4Km速度競走は28日15時50分に予選、29日11時20分に準決勝、13時50分に決勝。

ポイント・レースは29日10時に予選、15時に決勝。

フェンシングは、10月2日に成年男子・少年女子フルーレ1〜2回戦。

3日午前に成年男子フルーレ3回戦〜決勝、少年女子フルーレ準々決勝〜決勝。午後に成年女子フルーレ1〜2回戦。

4日午前に成年男子サーブル1回戦、成年女子フルーレ準々決勝〜決勝。午後に成年女子エペ1回戦、成年男子サーブル2回戦。

5日午前に成年男子サーブル3回戦〜決勝。成年女子エペ2回戦〜決勝。

 

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ポニー秋季大会が開幕

松戸ポニーズの川瀬憲人主将、松戸バッファローズの柴山貴廣主将による選手宣誓の写真

日本ポニーベースボール関東連盟の秋季大会が今月5日、開幕した。松戸市運動公園野球場で行われた開会式では、前年度ポニーの部(中学1〜3年生)優勝の江東ライオンズ、ブロンコの部(小学2〜6年生)優勝の松戸バッファローズから優勝旗が返還され、松戸ポニーズの川瀬憲人主将、松戸バッファローズの柴山貴廣主将による選手宣誓=写真=で大会の幕が開けた。参加49チームにより、10月末まで熱戦が繰り広げられる。

なお、松戸ポニーリーグ野球協会では選手を募集している。詳細は、 電話 365・7865松村さんまで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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