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バックナンバータイトル715号

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東葛の寺社めぐり(2)

旧野田市の神社・仏閣を訪ねる旅<上>

 

 

 

 

今年から始まったシリーズ「東葛の寺社めぐり」は、1月10日号の流山編に続き、第2弾として旧野田市の寺社を訪ねる。野田市は平成15年6月6日に関宿町と合併し、市域も103・54平方キロメートルと広がった。今回は合併前の旧野田市を巡る。県の資料によると神社が約60、寺が約40で合わせて100か所程度だが、実際に歩いてみると、資料にないお宮やお堂も多い。今回は東武野田線の愛宕駅、野田市駅周辺の寺社を紹介する。

【戸田 照朗】

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愛宕神社社殿(県指定文化財)の写真

愛宕神社社殿(県指定文化財)の写真

▲上下ともに愛宕神社社殿(県指定文化財)

見事な愛宕神社本殿の彫刻の写真

▲見事な愛宕神社本殿の彫刻

愛宕神社の摂社・末社の写真

▲愛宕神社の摂社・末社

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東武野田線 愛宕駅周辺

愛宕神社と西光院

愛宕駅を降りて目の前の県道を右へ。江戸川方面に少し歩くと流山街道との交差点に愛宕神社と、その隣に西光院がある。愛宕神社の境内と西光院の境内は地続きになっており、一体のように見える。

愛宕神社は延長元年(923)創建と伝えられる。平安時代である。

社殿は県指定文化財だ。文化10年(1813)に再起工され、文政7年(1824)に再建されたといわれている。権現造りで木造銅板葺。本殿の彫刻は「匠の里」と呼ばれる花輪村(現在の群馬県東村)出身の二代目石原常八の作だという。

門と塀に囲まれていて、「神橋」という小さな石橋で小さな社務所に渡るようになっていて、面白い。

境内には文政12年(1829)の雪見灯篭、千葉県で一番古いという宝暦6年(1756)の力石(力自慢の若衆が石を肩まで持ち上げて競い合い、名を刻んで奉納したもの)、享和2年(1802)の石灯篭(「愛宕大権現氏子中」と刻んであり、かつて愛宕神社が愛宕大権現と称されていたことがわかる)、磐境(いわさか=石を並べて立て、円形や方形に敷き並べて祭壇として神を招き迎えた神社の原始的な姿)などの石造物がある。

 

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また、塚のような小山があり、摂社・末社が祀られている。

同社には「野田のつく舞」と呼ばれる国の選択無形民俗文化財が伝わる。
享和2年(1802)の夏の大干ばつの時に行われた雨乞いの行事が最初とされる。現在では、14〜15メートルの柱の上に醤油樽がつけられ、雨蛙姿に扮した「ジュウジロサン」と呼ばれる津久男がお囃子につれて、曲芸を演じながら登る。現在は7月の夏祭りの中日に行われている。

社殿の裏は西光院の境内となっている。本殿のほかに勝軍地蔵尊、四国八十八か所霊場や庭園などがある。

境内には市指定文化財の野田町刻銘地蔵供養塔と永享5年弥陀種子板碑がある。

 

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愛宕神社の神橋の写真

▲野田町刻銘地蔵供養塔(左)と永享5年弥陀種子板碑(右)

野田町刻銘地蔵供養塔は、寛文2年(1662)造立と銘文にあり、金石文に「野田町」の文字が現れた最古のものだという。

永享5年弥陀種子板碑は昭和6年(1932)7月に愛宕駅橋梁工事によって発掘されたもの。板碑とは、墓標や塔婆と同じ意味を持つもので、鎌倉時代に始まり、戦国時代末には姿を消していったという。

 

愛宕神社の「神橋」の写真

▲愛宕神社の「神橋」

愛宕神社の「力石」の写真

▲愛宕神社の「力石」

愛宕神社の「磐境」の写真

▲愛宕神社の「磐境」

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東武野田線 野田市駅周辺

醤油の街をぐるり

 

 

 

 野田は醤油の町。キッコーマンの企業城下町として発展してきた。古い蔵や、民家が多く、寺社以外にも見どころが多く、市街を歩くのは楽しい。

野田市駅を降りると周りにはキッコーマンの工場や倉庫が広がる。香ばしい匂いがたちこめている。駅を出て、工場の間を走る県道を右へ、江戸川方面に歩く。流山街道との交差点付近に、須賀神社がある。

この神社の社殿は、おそらく元は蔵だったのではないだろうか。小さいが、白く重厚な建物が目に入る。

この神社には市指定文化財の猿田彦神の石像がある。この像は文政6年(1823)造立で、高さ約2メートルの丸彫の立像。天狗のように鼻が高く、立派なあご髭をたくわ えた老人が笑っているようにも見え、杖をついて雲に乗る仙人のような姿がユニークだ。台座内に三像の透かし彫りがある。

猿田彦神は、ニニギノミコトが高天原から日向(現在の宮崎県)にくだるときに、天の八街に迎えて高千穂峰(同じく宮崎県)まで道案内したという記紀神話の神様だ。

 

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上花輪の香取神社社殿の写真

上花輪の香取神社社殿の写真

▲上下ともに上花輪の香取神社社殿

 

須賀神社の写真

▲須賀神社

須賀神社の猿田彦神像の写真

▲須賀神社の猿田彦神像

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再び県道を江戸川方面に行くと、左手に上花輪の香取神社がある。この香取神社の社殿が立派だ。社殿の前に門を構え、塀が取り囲む。銅ぶき屋根も美しい。

さらに県道を江戸川方面に行き、松戸野田線(旧有料道路)方面に入る。右手に報恩寺という真言宗の寺がある。同寺の境内にある富士塚が大きくて見事だ。小山の周囲には多くの石の大師像や仏像が置かれている。

野田市の寺社を訪ねていると境内でよく富士塚を見かける。大きさは様々だが、前述の須賀神社や香取神社にもあった。特に富士信仰が盛んな土地がらなのだろうか。

この富士塚から江戸川の堤防に出ることができるが、堤防の上からはキッコーマンの「御用蔵」が見える。正式にはキッコーマン御用醤油醸造所といい、昭和14年(1939)に紀元2600年記念事業として、宮内省御用達の醤油の醸造や、伝統的な醤油醸造技術と設備を保存することを目的に建てられたという。お城のような建物が目を引く。

この江戸川の堤防の上にはサイクリングロードが走っており、少し下流に歩くと、堤防の下に稲荷神社が見える。

碑文によると、この稲荷神社は萬治3年(1660)の創建で、もとは氏子の屋敷内にあったものを鎮守として移したもので、昭和63年(1988)に火災で天保15年(1844)建立の社殿が焼失。平成7年に再建されたものだという。

サイクリングロードを下流に向かい、左折する道路に入ると、先程の松戸野田線を陸橋で渡った先に、東福寺がある。

昔の民家を思わせるたたずまいと、通りの雰囲気がどこか懐かしい。

 

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近くには十一面観音のお堂と7高梨本家上花輪歴史館高梨氏庭園(国指定名勝)とキッコーマンの煉瓦蔵がある。

歴史館は江戸から昭和初期までの建築物や庭園などを見ることができ、醤油醸造を営む商家の生活や当時の文化を知ることができる施設とのことだが、来年3月までは改修工事のため休館している。

煉瓦蔵は昔ながらの杉桶仕込みの伝統的な醤油醸造が見学できるキッコーマン野田工場の一部だが、現在は閉鎖中。敷地内の庭園で春には菜の花、ツツジ、秋にはコスモスが美しく咲くという。

報恩寺の富士塚の写真

▲報恩寺の富士塚

キッコーマン「御用蔵」の写真

▲キッコーマン「御用蔵」

東福寺の写真

▲東福寺

今上の稲荷神社の写真

▲今上の稲荷神社

キッコーマン煉瓦蔵の写真

▲キッコーマン煉瓦蔵

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愛宕駅・野田市駅周辺図

 

 

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松戸勢、そろって全国大会へ

北小金SBC、五香六実ウィズ

 

 

 

 

27日から29日まで神奈川県小田原市で行われるソフトボールの全国大会に、小金北ソフトボールクラブと五香六実ウィズが出場する。小金北ソフトボールクラブは4度目、五香六実ウィズは2度目の全国出場となる。

両チームは、昨年11月に東金市で開催された千葉県予選会にそろって出場。

小金北は初戦で船橋市の大穴JSCと対戦。試合は接戦となり、スコアは1―1。運を味方につけて抽選で準々決勝にコマを進めると、準々決勝、準決勝ともに11―0の大差をつけて快勝、決勝に進んだ。一方、五香六実も初戦は接戦に。勝浦子供会に4―3で競り勝つと、その勢いに乗り、こちらも準々決勝を10―0、準決勝を7―1として決勝にコマを進めた。

昨年夏の全国大会千葉県予選会の決勝でも顔を合わせた両チーム。昨年夏は五香六実が小金北を4―0で破り優勝したが、今年は小金北が五香六実を3―0で破り、優勝を果たした。

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北小金ソフトボールクラブの集合写真

▲北小金ソフトボールクラブ

五香六実ウィズの集合写真

▲五香六実ウィズ

小金北はこれまでに3度全国に出場し、昨年夏の大会で初めて1勝をあげた。赤井清監督は「全国へ行くと身体が大きい子も多い。うちは小柄な子が多いが、チームワークも良く、みんなでしっかり守ってがんばってくれると思う」、キャプテンの笹島宙くんは「昨年全国で1勝をあげた。今年は2勝したい」と話す。

五香六実は昨年夏に続いて2度目の出場。昨年は初戦敗退だった。富田正二監督は「今年は突出した子はいないが、バランスがよく、全員野球のチーム。まずは1勝を狙いたい」、キャプテンの鈴木佑真くんは「県大会は優勝したかったけど、雨でミスが出て、悔しい思いをした。(全国では)優勝を狙いたい」と話していた。

【戸田 照朗】

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百年桜の写真

▲「百年桜」も見ごろに

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みどりと生きるまちづくりフェスタ

28日、関さんの森で開催

 

 

 

 

第3回みどりと生きるまちづくりフェスタが28日、幸谷の「関さんの森」で午前10時から午後3時まで行われる。

午前10時からは「森の写真展」、10時30分からは「森のミニ観察会」、「野の花で花束をつくろう」(幼児・親子で先着15組。受付で申し込み)、11時からは「関さんの森幸谷歴史講座」、正午からは「森のごちそうタイム」(野草のてんぷら、バームクーヘン、ゆでジャガなど1品50円)、午後1時から「森の音楽会」(コカリナ隊、東葛合唱団はるかぜ)などが予定されている。

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森を迂回するための新設市道が建設予定の「関さんの森」では、昨年12月から埋蔵文化財の調査が行われているほか、移植が予定されている樹齢225年を超えるケンポナシや、ケヤキ、エノキの大木の「根回し」の作業が先月末までに行われた。

同フェスタが行われるきょうあたりは樹齢100年を超える「百年桜」が見ごろとなる予定だ。

問い合わせは、 電話 090・9365・9608同フェスタ実行委員会、武笠さんまで。

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樹齢225年以上のケンポナシの写真

▲樹齢225年以上のケンポナシ


下総葛飾今様小金道絵図の写真

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小林一茶をたどる

「下総葛飾小金道」ウォーキング

参加者募集中

 

 

 

 

江戸時代の代表的な徘詣師である小林一茶が、第二のふるさととして生涯にたびたび訪れた流山周辺での足跡をたどるイベント、第2回小林一茶をたどる「下総葛飾小金道」ウォーキングが、28日に開催される。現在、参加者を募集している。

松戸・馬橋から流山・一茶双樹記念館までの約9・1キロの行程を、同館オリジナル古道地図「下総葛飾今様小金道絵図」=写真=を手に、当時の一茶の姿を思い浮かべながら歩くイベント。主なルートは、馬橋駅〜大川立砂居宅跡〜法王山萬満寺〜旧水戸街道〜永妻可長居宅跡入口〜小金宿「玉屋」〜東漸寺〜日本鉄道時代のトンネル〜正福寺〜女体神社〜雷神社〜東福寺〜赤城神社〜光明院〜一茶双樹記念館。

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参加費は500円(古道地図、同館入館料含む)。参加者特典として、参加記念品や一茶のふるさと信州からの直送100%りんごジュースのサービスも。

参加申し込みは、24日までに電話またはFAXで同館へ。当日は、JR馬橋駅西口ロータリー前に集合、午前9時から10時まで受け付け。

申し込み・問い合わせは、電話 &FAX04・7150・5750一茶双樹記念館まで。

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ステージイベント大募集!

松戸駅周辺にぎやかし推進協議会では、松戸駅西口デッキにあるステージの一般利用の応募を受け付けている。

利用できるのは、4月から来年1月までの間の土・日曜と祝日。1日単位の利用で、原則として午後1時から5時までの間(その他の日、夏季・冬季など時間変更は要相談)。

応募できるのは、・松戸駅周辺に「にぎわい」をもたらす各種団体のPR等のイベント、・観客が「なごみ」を感じる各種団体の音楽や舞踊等のパフォーマンス、・環境・安全・福祉など社会性の高い内容を呼びかける各種団体のイベント、としている。また、物品販売や商談などの営利目的、政治活動・宗教活動と見なされる行為は禁止となっており、設備の設営・撤収や行事の管理を自主的に行えることも条件としている。

問い合わせは、電話 080・3010・4152同協議会ステージ担当(平日10時〜17時)へ。

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