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バックナンバータイトル669号

被爆2世の肖像100人目指す

写真家の吉田さん 自主夜中で授業

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原爆について語る吉田敬三さん

▲原爆について語る吉田敬三さん

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東京在住のフリーのカメラマン・吉田敬三さん(47)が、松戸自主夜間中学で原爆についての授業を行っている。来月3日に市民会館で開催される「松戸憲法記念日の集い」を前に、自らも被爆2世で「被爆2世100人の肖像」と題して全国で撮影を続けている吉田さんに、授業の依頼があった。2月から月に1回、勤労会館で行われてきた授業は今月25日(午後7時〜)で最終回を迎える。戦争や原爆について知らない世代が増えるなか、原爆のことを知ってもらおうと開かれているもので、一般にも公開されている。

【戸田 照朗】

授業ではマンガ「はだしのゲン」や資料を教材に

▲授業ではマンガ「はだしのゲン」や資料を教材に

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来月3日に行われる「松戸憲法記念日の集い」は松戸市に夜間中学校をつくる市民の会をはじめ、60以上の市民団体の主催で行われる。今年は、講談師の神田香織さんが講演を行う。

これに先立ち、松戸自主夜間中学では、原爆についての授業を行っている。授業では、中沢啓治さんのマンガ「はだしのゲン」を教材に使い、若い世代にも関心を持ってもらおうとしている。「はだしのゲン」の一部をみんなで読んだ後、吉田さんが広島と長崎に落とされた原爆について解説を加える。

自らも被爆2世である吉田さんは、現在「被爆2世100人の肖像」と題して全国で撮影を行っている。被爆2世とは、両親またはどちらかが被爆者で広島と長崎の原爆投下以降に生まれた人のこと。最年長は既に61歳を超えたが、下はまだ20代と幅広い年齢層があり、全国に30万から50万人いると推定されている。 スペース

広島や長崎周辺では今でも結婚や就職についての差別が根強く、被爆2世であることを知られたくない人も多いという。2世をつなぐ全国的な組織もなく、撮影を依頼しても10人に9人は断られる。吉田さんは「2世のありのままを撮りたい。隠そうとすることが差別を助長する」と話す。

5年かけて54人を撮ったが、モデル探しには苦労している。中には有名人もいるが、そのほとんどが普通に生活している人たちだ。「たいてい、どうして私(がモデル)なんですか? と聞かれます」。100人に達すれば写真展を開く予定だという。

普通の生活の隣に戦争が

吉田さんは、長崎県大村市の出身。母親が被爆している。父親が自衛官で、生後すぐに北海道の千歳に移った。自身も陸上自衛隊の少年工科学校(横須賀市)に進み、北千歳の戦車連隊に所属した。通信で法政大学を卒業。自衛隊の中しか知らない自分に疑問を持ち、外の世界を見てみたいと1985年、25歳で自衛隊を辞め、2年程中南米を放浪した。当時の中南米は紛争の中にある国々も多く、期せずして戦場を目の当たりにすることになった。「本当に普通の生活の隣で戦争が行われていた。どうしてこんなところで(生活を)と思うが、他に逃げようもない人たちなんです」。

帰国後は新聞社などでも働いたが、苦労して書いた原稿よりも、多くのことを伝えてくれる写真の力にひかれていった。働きながら写真学校に通い、本格的に写真の勉強をした。

その後、カンボジアのPKOに元同僚が参加したこともあり、カンボジアで取材。また、東京のホームレス、松戸自主夜間中学をはじめ、江東や川口の自主夜中、児童自立支援施設などの取材をし、雑誌などで発表してきた。

被爆2世の撮影を始めたきっかけも、ホームレスの取材で知り合った支援団体の代表の「人権活動をしているのは母の被爆体験がもとになっているのかもしれない」という言葉だった。

自分が社会的に弱い立場にある人たちを中心に撮影してきたのは、母親の被爆体験が影響しているのではないか。母は自らの体験について息子にはほとんど語らなかったが、親の苦労を見ながら、無意識のうちに自然に自分の中にインプットされてきたものがあるのでは、と感じたという。「ほかの2世たちは、今どうしているのだろう」と考えた。今回の100人の撮影は、吉田さんの自分探しの旅でもあるのかもしれない。

自主夜間中学の取材からも大きな影響を受けたという。自主夜中には、不登校経験者や外国人、障害者など様々な人たちが通う。自主夜中の合宿に参加した時、車いすの障害者を目の前に何もできない自分がいた。「分かっているつもりで、何も分かっていなかった」。吉田さんは今年、社会福祉士の資格をとった。現在も、撮影のかたわら、介護ヘルパーとして働いている。将来も福祉の仕事を続けていきたいという。

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講師に神田香織さん

来月3日 憲法記念日の集い

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講談師の神田香織さん

▲講談師の神田香織さん

 

2008年松戸憲法記念日の集いが来月3日午後2時から市民会館ホールで開催される。参加費は500円(資料代含む)。18歳未満無料。主催は60以上の市民団体でつくる同集い実行委員会。

今年のテーマは、「ひろげよう! 憲法9条 不戦の誓い」。講談師の神田香織さんを講師に迎える。神田さんは、「はだしのゲン」を題材に講談をつくるなど、戦争と平和をテーマに活動する社会派の講談師としても知られている。

問い合わせは1386・7428穂鷹守

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特別緑地保全地区に指定された栗山の斜面林

 

 

 

栗山の斜面林が特別緑地保全地区に

緑の保全に 市内で初

スペース 左が特別緑地保全地区に指定された栗山の斜面林。上は空撮(赤い線内が対象地区)

▲左が特別緑地保全地区に指定された栗山の斜面林。上は空撮(赤い線内が対象地区)

 

このほど栗山の斜面林・全長約500m、約2ヘクタールが特別緑地保全地区に指定された。

特別緑地保全地区は都市緑地法にもとづくもので、土地の形質の変更や建物の新・増・改築、樹林の伐採などに制限がかかるために、都市部の緑を守るための方法として有効だとされている。松戸市では初の指定。県内では6市15地区(合計約26・5ヘクタール)が指定されており、今回の栗山の斜面林は16番目だという。

栗山から矢切にかけての斜面林は松戸の玄関口にあり、景観上も重要であることから、市では昭和63年から斜面林全体(全長約2キロ、約5ヘクタール)の特別緑地保全地区指定を目指して、測量や動植物の調査などを行ってきた。

多くの地権者との調整もあり、時間がかかったが、このほど、まず栗山地区を指定することができた。

地権者が緑地を残したいと望んでも、ネックとなるのが相続税の問題。栗山から矢切の斜面林も宅地並の評価額で、相続税が高い。しかし、このほど法律が改正になり、特別緑地保全地区指定された緑地では最大84%(従来は最大76%)まで評価減されることになったことも後押しした。

市は今後地権者と話し合いながら残りの斜面林についても順次指定をしていく方針。また、斜面林は、現在、一部が外環道の建設工事のために失われているが、ここも工事終了後、上に土がかぶせられ、もともと斜面林にあった木々と同じものが植えられる。この木々が育ち、もとのような林となる10年、20年後にはここも追加で特別緑地保全地区の指定をしたいという。

【戸田 照朗】

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献血ルームPureでカラーリングをしてもらう献血者

▲献血ルームPureでカラーリングをしてもらう献血者

 

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ネイルケアなどサービス

献血ルームPureが1周年

 

昨年4月にオープンした松戸献血ルームPureでは、オープン1周年記念キャンペーンとして、献血者を対象にネイリストによるネイルケア、またはネイルカラーリングとネイルアートのサービスを実施している。実施日は火曜日で、今月15日と22日にも同ルームでおこなわれる。

松戸献血ルームPureは、「女性に優しい献血ルーム」をコンセプトにオープン。昨年4月から今年3月末日までに約1万5000人が同ルームで献血に協力。月ごとの献血者数は1200人前後とあまり変わらないが、曜日でみると土日が40人前後に対し、平日はその半分の20人前後。そのため、平日における献血者の増募を図ることを狙いに、1周年記念と併せて今回のキャンペーンを展開している。

これまでにも定期的に献血者を対象としたキャンペーンを実施しているが、ネイルケア・アートのサービスは今回初めてという。市川市にあるN−MEネイルアカデミーの協力によりおこなわれており、甘皮処理や爪の形成をおこなうネイルケア、またはカラーリングやペインティング等で爪を飾るネイルアートのいずれかを、献血者が選択してサービスを受けている。特におすすめなのがネイルアートで、同アカデミーが発案し世界特許を取得したという「ファンタジアネイルアート」のサービスを受けられる。

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同キャンペーンは4月中の火曜日に実施されており、今月1日と8日にも、同アカデミーより2人の生徒がルームを訪れ、献血者にネイルケア・ネイルアートのサービスをおこなった。市川市から献血に訪れ、ネイルアートのサービスを受けた主婦は「定期的に献血していますが、今回はこのキャンペーンに併せて献血に来ました。(仕上がりは)もう完璧。こういったサービスがあるのはとてもいいですね」と話していた。

なお、同ルームでは、5月以降も母の日や父の日にかけたキャンペーンやサマーキャンペーンを展開していく予定だが、「毎年4月は年度初めの繁忙期にあたることや、花粉症や風邪などによる体調不良が原因で献血への協力が減少する傾向にあります。特に現在は、O型の血液が不足しており、みなさまの協力をお願いいたします」と4月中の献血への協力を強く呼びかけている。

松戸献血ルームPureは、年末年始のみ定休。受付時間は、成分献血が午前10時〜正午と午後2時〜5時10分、400(200)ミリリットル献血が午前10時〜午後1時と午後2時〜5時40分。キャンペーンのネイルケア・ネイルアートのサービスは、15日と22日の午前10時30分から午後5時30分までおこなわれている。

問い合わせは、1043・241・8567千葉県赤十字血液センターまで。

【竹中 景太】

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暴力団員の市営住宅への入居を制限

市と警察署が協定

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25日に市役所でおこなわれた調印式

▲25日に市役所でおこなわれた調印式

 

松戸市と松戸警察署及び松戸東警察署は先月25日、「暴力団員の市営住宅への入居制限に関する協定書」を締結した。この協定はすでに、4月1日より施行されている。

同協定は、松戸市営住宅設置及び管理に関する条例の規程に基づく暴力団員の市営住宅への入居制限をおこなうにあたり、市と両警察署が緊密に連携するべく締結されたもの。協定では、必要な情報提供や暴力団員を市営住宅から退去させる際に市職員または入居者の安全が害されるおそれがある時の必要な支援、などが盛り込まれている。

こうした協定の締結は、昨年4月に東京・町田市で発生した公営住宅における立てこもり発砲事件に端を発し、全国的におこなわれている。なお、これまでに市内の市営住宅において暴力団員がらみのトラブルや住民からの苦情等は寄せられていないという。

25日に市役所でおこなわれた調印式=写真=には、川井敏久市長、福田知幸松戸署長、小田秀之松戸東署長が出席。福田署長は「市営住宅1500世帯から暴力団員を排除することは、入居者だけでなく周辺住民にも安心を与える意義あるもの。全力でバックアップしていきたい」と話していた。

【竹中 景太】

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江戸川早朝野球が開幕

江戸川早朝野球の2008年シーズンが先月23日開幕。11月第2週までの毎週日曜日開催されるロングランのシーズンが始まった。

今シーズンも、昨季優勝のキングライオンを筆頭に、ドリームスターズ、サンデーズの三つどもえの戦いに三村フレンズ、レインボー、メイツなどがからむ展開が予想されたが、早くも先月30日にキングライオン、今月6日にサンデーズに土がつき、波乱の幕開けとなっている。

1回戦(3月23日)

レイン3−3メイツ
三ケ月7−3ファミ

2回戦(3月30日)

三ケ月6−4パワー
P S2−1キング
ドリー6−0プロス
三 村9−0ファミ

3回戦(4月6日)

キング11−3パワー
レイン9−7ファミ
メイツ7−3サンデ
P S7−4三ケ月


松戸市民スプリングゴルフ大会

湯浅さんが総合優勝

女子の部優勝は大川さん

松戸よみうり新聞社主催「第8回松戸市民スプリングゴルフ大会」((財)土屋文化振興財団、(株)JCNコアラ葛飾、読売新聞松戸支部、(株)椎名後援)が7日、桜が満開を迎えた我孫子ゴルフ倶楽部で開催され、総勢156人の参加者はゴルフに汗を流し、交流を深め合った。

この大会は、ゴルフを通じて市民スポーツ愛好家の交流と親睦を深めることを目的に毎年、開催しているもの。

大会は、湯浅甚作さんがネット71・0の成績で総合優勝。女子の部では、大川弘子さんがネット72・0で優勝を果たした。ベストグロス賞は、男子が大場紹吉さん(グロス80)、女子は杉浦香寿子さん(同87)がそれぞれ受賞した。

大会の上位入賞者はつぎのとおり(敬称略)。

▼総合優勝=湯浅甚作

▼優勝(女子の部)=大川弘子

▼準優勝=申 權(ネット71・2)

▼3位=大場紹吉(ネット71・6)

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女性センターゆうまつど

リーダーズセミナー

参加費無料 受講生を募集

何かやりがいのある活動をしてみたい、話し上手・聞き上手になって仲間と何か創っていきたい―。

松戸市女性センターゆうまつどでは、イベントや講座を企画する知識と技術を学ぶ「ゆうまつどリーダーズセミナー・ステップアップきらめき女性塾」の受講生を募集している。

講師は、「行列ができる! 講座の作り方」を執筆して注目を集めた牟田静香さん、千葉大学等でも講師として活躍している「ワークショップの達人」辻智子さんほかが務め、「ワークショップ」や「コミュニケーションと自己表現」、「行列のできる講座の作り方」などをテーマとした講座がおこなわれる。

会場は、女性センターゆうまつど(松戸駅西口徒歩5分)。5月14日から6月18日までの水曜、全6回開催。時間は、いずれも午前10時から正午まで。

対象は女性で、定員は先着30人。参加費無料。一時保育あり(要予約・先着順、1歳10か月以上、おやつ代等200円)。

申し込み・問い合わせは、1364・8778女性センターゆうまつどまで。

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