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バックナンバータイトル654号
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3割がいじめ「ある」

市内中学生対象のアンケート調査

 

 

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昨今、社会問題となっている「いじめ」。今月10日の読売新聞1面では、昨年度、不登校だった中学生の割合が35人に1人で過去最高となったなどとする文部科学省の学校基本調査(速報)を報道。その一因に、いじめ回避があるとする同省の見方を掲載している。また、同日付で都内公立校で昨年度に確認されたいじめの件数が前年度の7倍に増えたことも報道されている。ここ松戸市でも例外はなく、いじめ問題は深刻さを増している。市内の中学生387人におこなったアンケート調査では、「あなたの周りに今、いじめがあるか」の問いに、実に29・5%の生徒が「ある」と回答している。そうした中、「いじめ」をテーマとした発表会が今月3日に市民劇場で開催され、パネルディスカッションでは、中学生9人がいじめの現状、解決策などを話し合った。

【竹中 景太】

 

市民劇場で行われた中学生によるいじめについてのパネルディスカッション

▲市民劇場で行われた中学生によるいじめについてのパネルディスカッション

いじめの実態を調査

 市内の中学生対象におこなわれたアンケート調査は、3日の第22回松戸市中学校生徒活動発表会「ストップ・ザ・いじめ〜今、私たちにできること〜」に向け、いじめの実態を調査すべく、市内中学校の教諭らで組織する同発表会運営委員会により、今年6月に実施された。調査人数は、中学1年132人、2年128人、3年127人の計387人。

周りにいじめが「ある」と回答した29・5%のうち、「あなたはそれを見てどうしたか」の問いには、「いじめられている人に声をかけた」が36・8%と最も多く、次いで「注意したいが注意できないので、そのままにしている」が28・1%。「いじめている人を注意した」(23・7%)、「あまり関心がない」(21・9%)、「友達と相談した」(21・1%)と続いている。

「あなたは誰かを『いじめた』こと、誰かに『いじめられた』ことがあるか」の問いには、「いじめた事がある」と答えたのが32%、「いじめられた事がある」と答えた生徒が29・2%に上った。いじめの内容については「ひやかし、からかい、悪口、脅し文句など」、「仲間はずれ、集団での無視」が多かった。

市教育委員会によると、3割近い生徒がいじめが「ある」と回答したアンケート結果に、現場で働く教員もその多さに驚いているという。ただ、この調査はクラス単位でおこなわれたため、回答に偏りがある可能性もあるという。

市内の中学生対象におこなわれたアンケート調査

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年度内に「防止プログラム」

 一方、松戸市でも文部科学省の「いじめの実態と指導状況に関する調査」でいじめの件数をまとめているほか、学校単位でアンケート調査などにより、いじめの実態把握などにつとめている。

文科省の調査では、平成17年度の市内のいじめ発生件数は小学校で68件、中学校で224件。昨年度は、小学校で292件、中学校で438件だった。この件数は、児童・生徒へのアンケートや個人面談、保護者からの情報などをもとに算出されている。

昨年度は一昨年度に比べ、小学校で約4倍、中学校で約2倍件数が増えているが、文科省がいじめの定義を広げたこともその要因となっている。

市教委では、毎月、各小・中学校からいじめについての報告を受けているほか、不登校の調査、また今年4月には「いじめ問題対応マニュアル」を作成し、各学校に配布するなど、その対策を急いでいる。また、大学教授やスクールカウンセラーなどによる「いじめ対策専門家会議」も設けており、今年度中に「いじめ防止プログラム」をまとめる予定だ。

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各学校でも取り組み

3日に市民劇場でおこなわれた発表会では、松戸市いじめゼロ・キャンペーン標語コンクール表彰、いじめ問題についての体験・活動発表、パネルディスカッションが実施された。

体験・活動発表では、梨香台小学校、第5中学校、常盤平中学校の代表児童及び生徒が、それぞれの学校でおこなっているいじめ問題への取り組みを発表。このうち梨香台小は、何気ない日常の言葉遣いで傷つくことがあり、その言葉遣いがいじめに結びつくという課題から、言葉遣いについての「クリーンアップ作戦」をおこなっていること、校内アンケートで「イヤな事を言われた事がある」と答えた児童が全体の約4割に上った結果をもとに話し合いをもち、全校児童に注意を呼びかけたことなどを発表した。

市内中学生9人によるパネルディスカッションでは、実際に身のまわりで起きたいじめ、どうすればいじめがなくなるかなど、中学生自身が考えるいじめについての意見が出された。その中では、「いじめているグループは弱い人の集まり。一人ひとりと話し合えば、解決できるのでは」、「クラスがバラバラだからいじめが起きる。クラスで一致団結する取り組みなどをおこなえばいじめはなくなるのでは」、「信頼できるクラス、集団が大切」、「ケンカするほど仲が良いと言う。ケンカ、話し合いの多いクラスがいいクラスだと思う」などの意見が出されていた。

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NHK朝の連続テレビ小説

「ちりとてちん」に出演

桑島真里乃さんが市長を訪問

10月1日から始まるNHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」に出演する桑島真里乃さん(9)が20日、川井敏久市長を表敬訪問。緊張した様子で、撮影の様子などを話した。

真里乃さんは、市内の公立小学校の4年生だ。ドラマでは、ヒロイン(貫地谷しほり)の幼少期を演じる。今回の主な舞台は、福井県と大阪府。福井県で生まれたヒロインは、大阪に出て落語家を目指すことになる。恋あり、涙あり、笑いありの人情エンターテイメント作品だという。

出演者は、和久井映見、松重豊、京本政樹、江波杏子、橋本淳、渡瀬恒彦、青木崇高、茂山宗彦ほか。藤本有紀脚本。

真里乃さんは、「みんないい人。かわいがってくれて、うれしかった。将来は(お母さん役の)和久井映見さんみたいな女優になりたい」と話していた。

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川井敏久市長に記念の色紙を手渡す桑島真里乃さん(右)

▲川井敏久市長に記念の色紙を手渡す桑島真里乃さん(右)

 

真里乃さんの出演シーンは、放送開始から1週間程度というから、お見逃しなく。その後も、回想シーンなどで出演するという。

真里乃さんが、芸能活動を始めたのは3年前。日本舞踊をしている母・真由美さん(47)の影響からという。中2と小6の姉も芸能活動をしている。真里乃さんは、今回のドラマの他に、「下北サンデーズ」(テレビ朝日)やマクドナルドのコマーシャル、舞台「一本刀土俵入り」などにも出演の経験がある。

【戸田 照朗】

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子どもたちが販売を実体験

「おかねの楽校」で屋台を出店

NPO法人「おかねの楽校」の子どもたちが、このほど、稔台の盆踊り大会で屋台を出店。焼き鳥や、カレーライス、じゃがバターなどを販売。楽しく販売の実体験をした。おかねの楽校は、子どもたちが将来、夢の実現や豊かで幸せな人生を歩むために必要な「生きる力」の一つである「お金の正しい知識」と「お金の健全な使い方をするための価値判断力」を培ってもらうために開かれているもの。

小学校4年生から6年生までの児童が月1回集まってお金に関する様々なことを学んでいる。今回の屋台の出店は、「稼ぐの実体験」をするためのもの。ほかに、同校オリジナルの「おこづかいゲーム」などを通して、おこづかいの使い方やおこづかい帳のつけかたなどを楽しく学んでいる。また、利息や株などの基礎知識も学ぶことができる。おかねの楽校は今年で3年目。初年度は市教委のサタデーコミュニティースクール、文部科学省の地域子ども教室事業として始まった。今年1月にNPO法人化。今年度は25人の子どもたちが参加している。

お問い合わせは、1308・4070NPO法人おかねの楽校まで。

【戸田 照朗】

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スペース 屋台で焼き鳥などを売る「おかねの楽校」の子どもたち

▲屋台で焼き鳥などを売る「おかねの楽校」の子どもたち


児童館が40周年

30日に記念セレモニーも

市立常盤平児童福祉館(児童館)が、このほど開設40周年を迎え、30日午後2時45分から記念セレモニー、3時から「トモキチおじさんの笑劇場」が行われる。

児童に健全な遊びを提供し、健康を増進、情操を豊かにすることを目的に、昭和42年8月に開設された同館。当初は事務員と住み込みの管理人の2人体制でスタート。跳び箱、マット、卓球台、トランポリンなどで自由に遊び、すいか割りなど季節の行事を行っていた。47年には保育士を配置。今年度は館長、保育士、臨時職員など8人体制で運営している。

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スペース 40周年を迎えた常盤平児童福祉館

▲40周年を迎えた常盤平児童福祉館

船橋市の19施設、市川市の15施設に比べ、松戸市は児童館が少なすぎるという声もあったが、平成7年にスタートした8か所の移動児童館や、常設ではないが、野菊野こども館、根木内こども館も開設し、徐々にではあるが、数を増やしている。平成18年度には常盤平本館、移動児童館、野菊野こども館、根木内こども館を合わせると、約5万6000人が利用したという。

常盤平本館では、乳幼児の親子遊びの会や、おばけ大会やサツマイモを食べる会などの季節の行事、映画会や一芸発表会、卓球大会、お話広場、釣り体験やテント張り体験などの体験活動も行っている。問い合わせは、1387・3320同館。

【戸田 照朗】

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競輪場に弁天さま

明治時代の石祠みつかる

現在、本町にある本社ビルの建て替えをおこなっている松戸公産梶i秋山弘志社長)ではこのほど、解体工事の際に発見した弁財天の石祠(せきし)を祀る御社 (おやしろ)を、同社所有の松戸競輪場内の公園に新たに建立した。

この弁財天の石祠は、6月の本社ビル解体に向けて片づけをおこなっていた際に、1階にある金庫室で発見。金庫室は主に資料室として使用されており、石祠はその最も奥にあったという。表面に「辨財天」、横面には「明治21年建立」と彫られている。ビルは元々、川崎銀行松戸支店として大正8年に建てられており、石祠はそれ以前のものとなるが、金庫室にあった経緯は不明という。

しかし、江戸・明治の頃、松戸は江戸川による舟運(しゅううん)で栄え、ビルの場所は当時、旧水戸街道と江戸川の船着き場へ向かう旧河岸通りが交差していたところで、多くの人々が行き交っていた。このような賑わう場所に、音楽、学芸、そして富財の神として、さまざまな利益があるとされる弁財天を祀る石祠が建立されたのはごく自然のことではないか、と同社では推測している。

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▲競輪場に祀られた弁財天の御社

 

弁財天の御社が設置された公園は、正面入口のすぐ脇、メインスタンドまでの道沿いにある。同社では「幸運を願う人々が行き交う場所で、『運を呼ぶ』きっかけとして、多くの人々にご利益をもたらす『心の支え』となるものと願っています」としている。

なお、同競輪場では以前より、幸運を呼ぶキャラクターとして「マッピー」を展開しており、その中には弁財天のキャラクターもいることから、この弁財天を「マッピー辨財天」と命名し、祀っている。

【竹中 景太】

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中学生が柔道で日韓交流

運動公園で親善大会

日韓親善中学生柔道大会がさきごろ、市運動公園内の武道館でおこなわれ、韓国・大邱廣域(てぐこういき)市より来松した中学生と市内の中学生らが柔道を通して交流を深めた。
この大会は、日韓共同プロジェクト、松戸市国際スポーツ交流事業の一環として、1989(平成元)年から毎年、おこなわれているもの。今年の競技は柔道だが、これまでにサッカーやバレー、バスケットボールなどさまざまな種目で、松戸市、大邱廣域市1年ごとに会場を移して大会を開催している。ちなみに昨年は、大邱廣域市で柔道大会がおこなわれた。

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スペース 運動公園で行われた親善柔道大会

▲運動公園で行われた親善柔道大会

出場した選手は、大邱廣域市が15人、松戸市などからは22人。大会当日はむせかえるほどの暑さで、武道館内は立っているだけで汗が流れてくるサウナ状態だったが、それでも両市の中学生らは元気に試合にのぞみ、友好も深め合っていた。なお試合は、男子10階級、女子5階級でおこなわれた。

【竹中 景太】

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