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バックナンバータイトル647号
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盲導犬アンドリューが引退

新しい家族のもとで幸せに

 

アンドリューを囲む両家族

▲アンドリューを囲む両家族(前列左が松井進さん。右が木本誠一さん)

本紙連載の松井進さんのコラム「モノクロームの世界より」(645号で終了)でもおなじみの、盲導犬アンドリューが4日に引退し、引退後の飼い主となる木本誠一さん(51)の家族に引き取られた。アンドリューは普通のペットとして余生を送ることになる。

【戸田 照朗】

引退した盲導犬アンドリュー

▲引退した盲導犬アンドリュー

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アンドリューと松井さんが初めて会ったのは、1999年8月28日、東京都練馬区にある盲導犬の訓練施設でのことだった。盲導犬には珍しい雄のアンドリューはまだ若く、やんちゃで、松井さんをヒヤヒヤさせることもあったが、以来8年弱、松井さんのよきパートナーとして「2人5脚」の生活を送ってきた。

松井さんが、今回アンドリューの引退を決めたのは、1頭目の盲導犬クリナムを9歳で悪性メラノーマというガンで亡くしたためだ。病気が発見されて、間もなくクリナムは引退したが、病気の進行が早く、亡くなるまでの約3か月は苦しい闘病生活となってしまった。

だからこそ、10歳になったアンドリューには、元気なうちに引退させ、余生を楽しんでもらいたい、という強い願いがあった。

幸い、数人の人がアンドリューの引退先として手を上げてくれた。

木本さん宅には、ご夫婦のほかに20歳から10歳までの2男3女の兄弟姉妹がおり、みな動物が大好き。これなら、寂しがりやのアンドリューも大丈夫だろうと、最終的に木本さんにお願いすることになった。

4日のお昼。松井さんの家族は、レストランに出かけ、ささやかなお別れの会食をした。アンドリューも2キロの高級ステーキをペロリとたいらげたという。

木本さんに連れられて松井さん宅を後にするとき、アンドリューは、行くまいと脚をふんばってみたり、「どうしたの?」という感じで、松井さんを見て、必死に尻尾を振ってみたりと、さすがに寂しそうにしていた。松井さんは「盲導犬は、子どものときはパピーウォーカーに家庭で育てられ、大人になると訓練士さんと生活し、そして盲導犬になると私たち使用者のところにくる。最後は、引退先の家族のもとへ。一生に何度も飼い主が代わるんです。また、それに耐えられるように、人懐っこい犬種が選ばれている。アンドリューもきっと大丈夫ですよ」と話していた。

松井さんは、亡くなったクリナムのことを書いた『二人五脚 盲導犬クリナムと歩んだ7年の記録』(実業之日本社)をきっかけに、『盲導犬ハンドブック』(文藝春秋)や絵本『盲導犬アンドリューの一日』(ポトス出版、鈴木びんこ・絵)など数冊の盲導犬に関する本を出版してきた。そこに、いつも登場してきたのがアンドリューだった。特に『盲導犬アンドリューの一日』は、IBBY(国際児童図書評議会)の推薦図書に選ばれ、今春からイタリアなど各国で展示されている。

松井さんは翌5日から、練馬区の盲導犬訓練施設で、新しい盲導犬との歩行訓練に入った。イエローのラブラドールレトリバーで、今度も雄。名前は「ロミオ」という。順調に訓練が進めば、26日には帰宅できるという。

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無投票の県議選にかえて

市民有志が議員にアンケート

ネットで回答を公開中

http://www.geocities.jp/matsudo_futuring/kengi-no-oshigoto.html

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4議員から回答が寄せられた

▲4議員から回答が寄せられた

 

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先月8日に投開票が行われた千葉県議会議員一般選挙で、松戸市選挙区は立候補者数が定数を超えなかったため無投票となった。

これを受け、市民有志でつくる「まつどふゅーちゃRingプロジェクト」では、松戸市選挙区の議員にアンケートを実施。9日現在で秋林貴史(公明党)、本清秀雄(自民党)、三輪由美(共産党)、湯浅和子(民主党)の4議員から回答を得たが、遠藤英喜(民主党)、河上茂(自民党)、藤井弘之(公明党)の3議員は無回答だという。

同プロジェクトは、2005年に結成。大学生など若いメンバーが多く、これまで松戸市長選挙や松戸市議会議員選挙で「はちみつ選挙」(未成年者模擬選挙)や「選挙に行こうセール」など市民の立場で中立・公正・公平に選挙を盛り上げる企画を実施してきた。今回も「はちみつ選挙」などを企画していたが、無投票となったためアンケートに切り替えた。

質問内容は・県議の仕事とは何をする仕事なのか、・あなたは県議として何をしますか、の2問。発起人の山崎武昭さん(22)は、「期間中、市民の声として聞こえてきたのは、県議は市議や国会議員に比べて一番何をやる仕事なのかわかりづらい、という声でした。それで、質問は最もシンプルで核心的なことにしぼりました。今回は無投票で残念でしたが、選挙は自分が住んでいる地域の課題を知ることができる大切な機会だと思います」と話している。

回答集は、ネットで公開中。また、印刷した物を「選挙に行こうセール」で協力してくれた店や、駅などにも置いてもらえるよう交渉していくという。

【戸田 照朗】

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江戸川沿岸60キロ踏破

NPOセレガのまち歩き企画

河川敷の菜の花も美しい

河川敷の菜の花も美しい

 

江戸川流域地図

 

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まちづくりNPOセレガ主催のまち歩き企画「歩いて知ろう江戸川60キロ」の第6回目が10日に行われ、参加者約30人が旧江戸川左岸河口から関宿水閘門までの約60キロを踏破した。

参加者は、昨年10月5日に旧江戸川左岸河口をスタートし、月に1回約10キロ前後のペースで江戸川の堤防の上などを歩いて、変化に富む河川の様子を楽しんだ。

第1回目(10月5日)は旧江戸川左岸河口から行徳橋までの9キロ。人口密集地でコンクリートの堤防にはばまれて、川もよく見えない。面白みには欠けるが、江戸時代に建てられた「常夜灯」が、わずかに往時をしのばせる。

第2回目(11月2日)は行徳橋から新葛飾橋までの9キロ。里見公園下の川沿いの道は、水面を間近に見ることができ、この旅でも最も風情のある場所の一つだ。矢切の渡しにも乗った。

第3回目(12月7日)は新葛飾橋から流山橋までの9キロ。2回までは千葉県側を歩いてきたが、この回は葛飾区、三郷市の側から松戸側を一望しながら歩く。松戸排水機場近くにある川の中島の風景が面白い。

第4回目(3月1日)は流山橋から野田橋までの12・5キロ。かなり緑が多くなってくる。特に利根運河の合流付近は美しい。

第5回目(4月5日)は野田橋から宝珠花橋までの11・5キロ。川幅も狭くなり、牧歌的な風景が広がる。グライダーの滑空場もある。

第6回目(5月10日)は宝珠花橋から関宿水閘門までの8・5キロ。川幅は益々狭くなり、川沿いには牧場もある。関宿のシンボル、関宿城博物館の天守閣を見ながら、終点の関宿水閘門へ。

セレガでは、東葛や松戸市内のまち歩きも実施中。5月16日は柏市こんぶくろ池・柏の葉公園、6月9日と20日は我孫子市岡発戸・谷津ミュージアム、6月13日は松戸市栗山付近、7月11日は高塚新田付近、7月14日と18日は流山市金比羅神社を歩く。詳細は1366・8803へ。

【戸田 照朗】

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関宿城博物館

▲関宿城博物館

東武野田線の鉄橋

▲東武野田線の鉄橋

矢切の渡し

▲矢切の渡し

河口にある大きな橋の下を歩く

▲河口にある大きな橋の下を歩く



3年ぶり
坂川に
こいのぼり

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3年ぶりに復活した坂川のこいのぼり

▲3年ぶりに復活した坂川のこいのぼり

 

坂川の水質浄化を願う「坂川に清流を取り戻す会」(秋山淳子会長)では、3年ぶりに、坂川にこいのぼりを泳がせた。

栄町4丁目の竹の橋を中心に、上流・下流に吊されたこいのぼりは約300匹。このゴールデンウィークにおこなわれ、市民らの目を楽しませた。

坂川にこいのぼりを泳がせるようになったのは今から11年ほど前。川に関心をもってもらおう、坂川に清流を取り戻し、魚が元気良く泳げる川に、などの願いを込めて始められた。昨年と一昨年は、それまで泳がせていたこいのぼりが破損するなどして、数が集まらなかったことから中止にし、その間、市の『広報まつど』などを通じて使わなくなったこいのぼりの提供を呼びかけてきた。今年、ある程度のこいのぼりが集まったことから、3年ぶりに坂川にこいのぼりが舞った。

【竹中 景太】

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「松戸版市警」始動

 防犯強化に期待

「出動式」であいさつする川井敏久市長

▲「出動式」であいさつする川井敏久市長

 

川井敏久市長が4期目の公約に掲げていた「松戸版市警」が、「松戸市警防ネットワーク」として組織され、今月1日始動した。市内小学校周辺での広報啓発活動などをすでに展開しており、今年度は子どもたちの安全を重点施策として、パトロール活動などを実施していくという。先月25日には、市役所正面玄関前で「防犯パトロール出動式」もおこなわれた。

同ネットワークは、市民の防犯意識の向上、安心して暮らせる地域社会の実現を図ることなどを目的に創設。庁内の防犯協力連携体制の強化と相互の情報交換、情報共有を図るために選任された防犯主任者(市職員)20人による本部組織を中心に、市・地域・防犯協力団体・警察などの連携により「犯罪ゼロの街」を目指す。

具体的な活動としては、これまでにもおこなってきた啓発活動(パトロール)の強化を図るほか、防犯マップの作成、地域をパトロールする民間の「青色回転灯」装備車への補助や地域で空き店舗などを活用して事務所等を設ける際の補助などを制度化させる予定。パトロールは、これまで午後8時までだった出動時間を午後11時までに延長、車両も現行の2台体制から10月には4台体制とする。

特に、今年度は昨今の子どもを狙った犯罪の増加から、小学校周辺のパトロールを強化していくという。

市生活安全課では「昨年、一昨年と市内の犯罪件数は減ってきているが、市民の体感としてまだ犯罪が多い、治安への不安は大きい。そうした不安を解消すべく、警防ネットワークを立ち上げた。まだ始めたばかりで手探り状態だが、市民の方たちと協力して組織の充実を図り、安全なまちを目指していきたい」と話している。

なお、市では市民の自主防犯意識の高揚を図るべく、地域で活動する防犯団体への腕章やタスキ、のぼり旗、反射ベストなどの防犯用品の貸し出し、また、携帯電話(PHS)・パソコンへの犯罪情報等のメール配信を実施している。昨年4月にスタートしたメール配信は、これまでに約8500件の登録があり、今年2月末までに約350件のメールが登録者に配信された。引き続き、市民などへの登録を呼びかけている。

詳細・問い合わせは、1366・7341市生活安全課まで。

【竹中 景太】

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